君がため春の野に出(い)でて
若菜つむ


光孝天皇
(こうこうてんのう)


 

浅芽生(あさぢふ)の小野の篠原
忍ぶれど


参議等
(さんぎひとし)


 

由良の門(と)を渡る舟人
梶を絶え


曽禰好忠
(そねのよしただ)


 

あらざらむこの世のほかの
思ひ出に


 和泉式部
(いずみしきぶ)


 

めぐり逢ひて見しやそれとも
わかぬ間に


紫 式部
(むらさきしきぶ)


 

やすはらで寝なましものを
小夜(さよ)更けて


赤染衛門
(あかぞめえもん)


 

夜をこめて鳥の空音は
はかるとも


清少納言
(せいしょうなごん)


 

今はただ思ひ絶えなむと
ばかりを


左京大夫道雅
(さきょうのだいぶみちまさ)


 

恨みわびほさぬ袖だに
あるものを


相 模
(さがみ)